青汁は食事の前に飲むのが効果が高いといわれています。その理由は青汁に含まれている食物繊維が腸内で膨張して食べ過ぎを防ぐ効果や、血糖値の上昇を緩やかにする効果があるからです。毎日の食事の前に青汁を飲むために冷蔵庫で保存している方や、ペットボトルに入れて持ち歩いている方もいらっしゃいますが、実は作り置きは青汁には適しません。この記事ではなぜ青汁が作り置きに適さないのか、その理由を紹介します。
青汁の作り置きは栄養価が失われるため
青汁が作り置きに適さない理由は、長期間置いておく間に青汁に含まれている栄養素が失われていくからです。例えば、ビタミンCは酸素や光に弱く、空気(酸素)に触れた瞬間からどんどん成分の劣化が進みます。 作ってすぐに飲めば高い栄養価が得られますが、作り置きしていたものを繰り返し開け閉めすることで空気に触れる回数は増えてしまうので、時間が経つにつれて青汁本来の栄養価は得られなくなります。
栄養素の劣化と共に酵素が含まれている青汁の場合は、酵素が劣化することも作り置きが適さない理由です。酵素は生命を維持するのに欠かせないもので、消化・代謝・食物の3種類あります。青汁で注目されているのはSOD酵素という酵素で、老化の原因となる活性酸素を除去する作用があり、強力な抗酸化作用があります。がんや糖尿病などの病気の予防や老化防止の効果が得られますが、作り置きをすることによって効果が減少していきます。ダイエットや美容を目的に青汁を飲んでいる方の場合、本来の効果が得られなくなる可能性があります。栄養価の高い青汁の効果を最大限活かすには、作ってすぐに飲み切ってしまうのが大切です。
無添加の青汁は作り置きは衛生面で心配
多くのメーカーは青汁をその都度作って飲むことを想定して製品を作っています。それは健康への効果を最大限気にしているからで、野菜ジュースのように大容量のペットボトルや紙パックがない理由です。青汁は添加物が入っていないために作り置きをするとカビや雑菌が繁殖しやすく、飲み口に直接口をつけた場合はさらに注意が必要になります。また、衛生面のほかに青汁の酸化も進み鮮度が急速に低下し、風味が悪くなって飲みにくくなる懸念もあります。
ただし、今挙げたようなデメリットがある反面、添加物が入っていないために青汁は安全性が極めて高い健康食品といえます。
一方、野菜ジュースが保存ができる理由は、保存料や酸化防止剤などの添加物が入っているからです。ずっとおいしく飲めるメリットはありますが、添加物の一部には身体に将来的なリスクを高めるものがありますので、青汁と比べると安心して飲めるとはいい切れません。
保存や安全面にそれぞれメリット・デメリットがありますが、青汁は全く作り置きができないわけではありません。条件にもよりますが冷蔵庫で保存する場合1~2日くらいなら飲めなくなるほど鮮度が低下することはないでしょう。ただし、理想はその都度飲むことで、作り置きしたとしてもその日のうちに飲み切ってしまうことをおススメします。
どうしても作り置きしたい場合の注意点
非加熱タイプの青汁を選ばない
青汁に含まれている酵素は熱に対して非常に弱く、加熱をするとすぐに消滅してしまいます。そのため酵素を含んだ青汁は酵素の成分を壊さないために加熱処理せずに非加熱のまま商品化しています。また、時間の経過とともに酵素は失われていくので、作り置きをする場合、非加熱処理の青汁は適しません。
振ってすぐに溶けるもの
粉末の青汁の場合、溶けにくいものだとダマになって飲みにくくなります。容器を振ったときにすぐに溶けるものを選ぶようにしましょう。また、食物繊維などが沈殿しやすいので、溶けやすい青汁でもその都度振ってから飲むことをおススメします。
できるだけすぐに飲み切る
上記で説明をしてきましたが、青汁は作り置きすると栄養価の減少や鮮度の低下などが始まります。青汁には健康や美容に効果がありますが、せっかくの効果が得られなくなります。作った時に飲んでしまうのが理想ですが、作り置きする場合は冷蔵庫など低温の場所で保存して、できるだけすぐに飲み切るようにしてください。