青汁を健康や美容、ダイエットなど様々な理由で飲んでいる方が増えています。味やにおいに工夫を施されて飲みやすくなっていることや、青汁の効果についてメディアで取り上げられて再認識されていることが理由にあります。青汁を飲む方が増えるにしたがって、妊婦や病気持ちの方など青汁の安全面を重要視して商品を選ぶ方も増えてきました。この記事では安心・安全な青汁を見極める方法を紹介していきます。
青汁の安全性の見分け方は1つじゃない
現代社会は肉でも魚でも野菜でも何でも、どこで育てたのかや、どこで捕れたのかを正確に知らせることが義務付けられているので、安心性と安全性は高まっています。
しかし、一方で誤解を与えるような表示がされているものがいくつもあります。例えば、「国産と国内産」「無農薬野菜と有機野菜」「香料無添加」などなど。一見安全そうでも実はしっかりと表示の意味を理解しておかないと本当に安全な商品を手にすることができません。青汁でも同様で、パッケージをしっかりと見て安全と思っていても知らず知らずのうちに、実は安全性が低い商品を買っている場合があります。
また、パッケージに国産・無添加などが記載されているからといってそれだけで安全と判断するのではなく、産地や添加物、栽培方法などを1つ1つ確認してから買うと安心して青汁を飲めるようになります。妊婦の方など安全に対して敏感になっている方は見分け方を理解して安心して青汁が飲めるようになってください。
国産の意味をしっかり理解していますか?
外国産の野菜で残留農薬が問題になったことがありました。日本で認められていない農薬が使われていたり、日本の基準ではるかに高い残留農薬が検出されたりして安全性に問題があると話題になりました。外国の野菜は安全性が低いと心配になり、国産の青汁を選んで購入している方も多いですが、実は「国産」の青汁は日本国内で栽培された野菜が使われているとは限りません。パッケージに国産と書かれているので安心して青汁を購入している方もいらっしゃると思いますが、野菜が国産かどうかはわかりませんので心配な方はメーカーへ問い合わせてください。
国産青汁とはどういう意味かというと、生産から加工までを国内で行った、という意味です。あくまで青汁を国内で作ったという意味で、原料が国内で栽培されたものか国外で栽培されたものかまでは示されていません。勘違いして購入している方が多くいらっしゃいますので、注意してください。
一方で、「国内産」と書かれた青汁もあります。この国内産の青汁は栽培も生産・加工もすべて日本国内で行われたことを示しているので、100%国内産野菜と判断できます。
「国産」にこだわって青汁を選んでいる方は、国内で生産されたことを示している「国内産」青汁を選ぶようにしてください。
青汁の無農薬と有機栽培の違い
栽培から生産・加工まで一貫して日本国内で行っている国内産の青汁は、外国の野菜が混じっている青汁と比べると安全性が高いといえます。しかし、国産の野菜だからといって「国産=安全・安心」とは簡単にはいえません。
日本国内で作られた野菜は国が許可している農薬以外は使えず、残留農薬の毒性評価などの厳しい検査がされているので、人の健康に被害を及ぼさないように配慮されています。しかし、国産であっても残留農薬が含まれている野菜が市場に出回り、青汁にも使われていることは否めません。また、「無農薬」という表示は消費者に誤解を与えるため、農林水産省の「特別栽培農産物に係る表示のガイドライン」で表示をしてはいけない用語とされていますが徹底されていないのが現状です。「無農薬」とは栽培期間だけ農薬が使われていないという意味です。栽培以前は使っていても栽培期間中に使っていなければ「無農薬」といえます。栽培前に農薬が使われている場合は土壌が改善されておらず農薬が野菜に影響を与えている可能性が高いですので、安心できる野菜とはいえません。
青汁を選ぶときに覚えていただきたいことは、「無農薬」などの表示ではなく、「オーガニック」や「有機野菜」と記載されているかどうかで安全性を判断してください。「有機野菜」は2~3年以上化学肥料や農薬を使っていない土壌で作られた農作物に使える名称です。農薬の影響がかなり収まっていて安全です。青汁を購入するときはパッケージに「有機野菜」や「オーガニック」と書かれているかどうかを確認してください。
パッケージの「無添加」は安心?
食品の安全性の話題で添加物の話題は避けて通れません。青汁にももちろん添加物が入った商品が売られています。添加物は健康に害があるというイメージを持っている方がいらっしゃると思います。しかし、日本で添加物を使用するには厚生労働省において人体に害を及ぼさないことをしっかりと確認されたものしか使用できません。よって、原則食品添加物は安全といえます。ただし、過剰摂取する場合は安全でない場合があります。また、妊婦などは母体を通して身体の機能が未熟な胎児に影響を与える可能性がありますので、できれば摂取しない方が良いといえます。
添加物不使用の青汁がいい、という人は「香料無添加」「着色料無添加」などの表示に注意してください。この表示の場合、香料・着色料以外の甘味料や保存料などの添加物は含まれている可能性があります。
身体の健康を目指して安全にもこだわって青汁を購入している方はたくさんいらっしゃいますが、青汁のパッケージに書かれている意味を正確に理解して購入している方は少ないのではないでしょうか。国産の青汁を気にする方はいても、国内産や有機野菜、添加物に対して正確な理解がないとリスクを抱えることにもなりかねません。青汁は消費者に誤解を与える表示が多数あります。気になる表示を見つけたときはメーカーに問い合わせて、納得してから青汁を購入するようにしてください。