青汁も納豆も両方とも健康や美容に優れた効果を発揮する食品です。青汁は野菜不足になりがちな現代人が飲むと食生活を正す大きなサポートになります。青汁は以前と比べて飲みやすく改良が進んだために、年配の方から若い方まで広い層の方が愛飲しています。一方、納豆は健康維持に欠かせない5大栄養素をすべて揃えている食品で、子どもから大人までたくさんの方に愛される食品です。しかし、青汁も納豆もそれだけでは健康や美容を維持するのに必要な栄養を十分に補給できませんが、一緒に摂取することで不足する部分を絶妙なバランスで補うことができます。この記事では納豆の効果を中心に青汁と納豆を摂取した場合の相乗効果について説明します。
青汁と納豆を同時に摂取すればより健康と美容を手にできる
青汁を飲んで期待できる効果を挙げると、便秘解消や生活習慣病予防、美肌効果、ダイエットなどがあります。納豆にも同様の効果が期待できますが、作用する栄養素に違いがあります。青汁は緑色野菜に含まれているビタミンやミネラルといった栄養素で身体の機能を整えます。しかし、たんぱく質などの身体を作るための栄養素が含まれていません。一方で、納豆はナットウキナーゼという納豆独自の酵素や脳などに多く含まれているレシチンという成分、他にも3大栄養素のたんぱく質が含まれています。しかし、青汁に含まれているビタミンAやビタミンCは含まれていません。
青汁と納豆を同時に摂取するとお互いに不足している栄養素を補いながら摂取できるので、最高にバランスの取れた組み合わせといえます。お互いがどのような相乗効果を発揮するのか具体的に説明していきます。
納豆と青汁でさらに高い美容効果を発揮
アンチエイジング効果
シミやたるみを防いで若々しい見た目を保つには肌の潤いが欠かせません。普段のスキンケアは大切ですが、毎日摂取する栄養成分も肌に大きな影響を与えるので栄養バランスを考えることも重要です。納豆と青汁はアンチエイジング効果の高い栄養素を豊富に含んでいるので積極的に摂取することをおススメします。
納豆はポリグルタミン酸というヒアルロン酸の約10倍の保水力を持つ成分を含んでいます。ヒアルロン酸は化粧水としても使われるほど肌の潤いに大切な成分ですが、納豆ではそれよりもはるかに高い保水力を持つ成分を摂取することができます。他にもポリアミンという成分があります。ポリアミンは肌の奥深くまで浸透するほど小さい分子なので、コラーゲンよりも高いアンチエイジング効果を持ち、肌の潤いを保つのに役立ちます。
青汁は豊富に含まれたビタミンCがコラーゲンの合成を助けることによって肌のハリやツヤを守ります。また、ビタミンAやビタミンEなどの強い抗酸化作用を持つ栄養素によって、活性酸素という細胞を傷つけたり錆びさせたりする成分を除去して老化の進行を食い止めます。
美肌効果
美肌を保つにはアンチエイジングと同じく潤いが大切ですが、それに加えて身体の中の毒素を取り除いて炎症を起こさないことも美肌を保つのには大切です。また、シミや肌荒れなどの肌トラブルを起こさないように栄養を与える必要があります。
納豆は大豆レシチンという成分が含まれています。身体の中の毒素を排出する作用があるので、デトックス効果でニキビや吹き出物ができるのを防ぐ効果があります。
納豆と青汁は食物繊維が豊富に含まれているので、腸内の毒素や老廃物を排出する効果がさらに高まります。また、腸内環境の良し悪しはターンオーバーの正常化と深く関係があります。ターンオーバーが正常にされれば元気で若い肌に常に生まれ変わるので、肌荒れのリスクを下げることができます。さらに、肌の細胞や粘膜の再生に必要なビタミンB群が含まれているので、紫外線などの影響でできたダメージも修復して、ウイルスや細菌が侵入して炎症を起こすことを防げます。
むくみ解消
むくみの原因は塩分の摂りすぎや血行不良、ビタミン不足など理由はいくつもありますが、共通していることは身体の中の水分が皮下に溜まっていることです。原因はいくつもありますが、青汁と納豆を摂取することで改善・予防することができます。
納豆はナットウキナーゼという酵素の力によって血液をサラサラにして血行を良くする働きがあります。血流が悪いと老廃物や水分を循環させている血液がうまく巡らないので、それらが身体に溜まってむくみとなって現われます。ゆえに血行を良くすることで解消できます。
また、納豆と青汁はカリウムを含んでいるので、身体の塩分濃度を調節して余分な水分を身体から出す働きがあります。カリウムは利尿作用もあることからむくみ対策に効果的な成分です。
ダイエット効果
青汁と納豆のダイエット効果は摂取したらすぐに体重が減りだすというようなものではなく、体質が「太りにくい身体」「痩せやすい身体」に変わることで行われます。例えば、青汁や納豆に含まれている食物繊維によって腸内環境が良くなると栄養の吸収率がアップします。すると身体に供給される栄養素が増えるので身体の細胞は活性化し、ターンオーバーの正常化や内臓機能のアップにつながります。新陳代謝が増えることから1日の消費カロリーも増加して、太りにくい身体、痩せやすい身体へ変わります。
青汁や納豆のダイエット効果は直接的な影響ではなく身体の機能が正常化することによる効果です。生活習慣によっては身体が正常に戻るまで時間がかかります。ダイエットを目指す方は気長に体質が変わるまで摂取を続けるようにしましょう。
健康にももちろん効果的な納豆と青汁
便秘解消効果
便秘の解消は青汁に豊富に含まれている食物繊維の働きが有名です。しかし、納豆にも食物繊維が含まれていて腸内環境を整える作用を持っていますし、納豆には納豆菌という腸内の悪玉菌を減らして善玉菌を増やす働きがあります。青汁を飲んでも腸内環境が整って便秘を解消する働きがありますが、納豆を合わせて摂取することでより効果的に便秘を解消できます。
食物繊維の腸内環境を良くする働きは多彩で、デトックス効果や善玉菌を増やす効果、蠕動運動を促す効果、硬くなった便を柔らかくする効果など豊富にあります。青汁を飲むことで腸内に良い影響を与えます。この効果に合わせて納豆菌の効果が加わるので、便秘解消に対して相乗効果があることがわかります。
疲労回復効果
疲労の回復を早める方法は、栄養価の高い食事や質の良い睡眠を取る、ストレスを溜め込まず上手に発散するなどがあります。どれも生活習慣に関わることですので、急に取り入れることは難しいものばかりです。そんな難しい問題でも青汁と納豆を摂ることで解決できます。
疲れを取るのに効果的な栄養素はビタミンB群ですが、納豆や青汁に豊富に含まれています。ビタミンB群は代謝に関わるビタミンですので、不足するとエネルギー変換ができずに疲れを溜めることにつながるのです。特にビタミンB1は糖をエネルギーに変えるビタミンですが、日本人は主食が白米で糖をたくさん摂取するので不足がちになります。ビタミンB1が不足するとビタミンB1欠乏症を起こして身体のだるさが取れない状態が続きます。これが疲れの原因であることが多々あります。しかし、納豆や青汁を摂取してビタミンB群を摂取することで補給した糖をエネルギーに適切に変換するので身体は回復します。
青汁はメラトニンという睡眠を促す成分を含んでいるので、夜になると自然と睡魔が訪れて質の高い睡眠を取ることができるようになります。また、質の高い睡眠はストレスの緩和にもつながりますので、疲れに対して高い効果があるといえます。
高血圧・動脈硬化予防
血液がドロドロになって血流が悪くなると高血圧や動脈硬化を引き起こしますが、日常生活に目立った影響がないので放っている方もいらっしゃいます。しかし、高血圧や動脈硬化はそのままにしていると血栓ができて血管が詰まったり、弱った血管が破裂したりしますし、高血圧は心臓にも大きな負担をかけることになるので、重大な病気を引き起こす原因になります。
この高血圧や動脈硬化を予防するのに青汁と納豆は効果的です。
納豆に含まれているナットウキナーゼは血液をサラサラにする効果がありますが、血液をサラサラにするだけではなく一度できた血栓を溶かすことができる効果まであるので、心筋梗塞や脳梗塞にとって有効です。また、納豆にはサポニンという抗酸化作用の成分が含まれていて、コレステロールが酸化して血栓になるのを防ぐ効果があります。さらに、中性脂肪の吸収を抑える効果もあるので動脈硬化の予防に効果的です。
この血液をサラサラにする効果や抗酸化作用を持つ成分は青汁にもあります。青汁に含まれている食物繊維のデトックス効果によって老廃物や余ったコレステロールが排泄されることで血液に溶けだす老廃物やコレステロールが減少します。血液中のコレステロール値が減少することで血液はサラサラになります。食物繊維はコレステロールの吸収を抑える効果もあるので、高血圧や動脈硬化の予防に有効です。他にも強力な抗酸化作用を持つビタミンA・C・Eも含まれていて、コレステロールの酸化を防いでくれます。
納豆や青汁が持つ抗酸化作用はガン予防にもなるので、生活習慣病の予防を積極的に考えている方は青汁と納豆の摂取をおススメします。
更年期障害予防
更年期障害は女性特有の症状で、45~55歳くらいの閉経の時期に起こります。卵巣が弱ってくると女性ホルモンのエストロゲンの分泌が今までのようにできなくなります。しかし、脳はエストロゲンの分泌が減ったことを異常と捉えて分泌を増やすように指令を出します。この指令が出続けることでホルモンバランスが崩れて身体のさまざまな部分に不調をきたすようになります。これが更年期障害です。
納豆は大豆ですので、大豆イソフラボンを豊富に含んでいます。イソフラボンは女性ホルモンと似た働きをすることからエストロゲンが減少しても代わりに働いて身体をサポートします。
青汁はビタミンEや亜鉛といった成分がホルモン分泌をサポートすることから、更年期障害の緩和に効果的です。
青汁と納豆を同時に摂取する工夫
前項で青汁と納豆の効果について説明してきましたが、それぞれ違った成分が同じような効果を促すので相乗効果でより効率的に身体に作用します。青汁と納豆を一緒に摂取すれば良いですが、抵抗を覚える方もいらっしゃるかと思います。しかし、青汁は近年大麦若葉などの主要原料の改良やお茶成分を混ぜるなど飲みやすくなるように工夫され続けています。納豆に青汁を混ぜて食べてもおいしくいただけるようになりました。
どうしても納豆に青汁を混ぜることに抵抗がある方は、納豆の食事にお茶感覚で青汁を飲むようにしてください。お茶成分が入っている青汁は緑茶のような風味のものもあります。あえて混ぜなくても食事中に分けて摂取することもできます。
青汁と納豆を同時に摂取すれば健康や美容にとって有効ですが、それだけで健康や美容を維持できるわけではありません。毎日の生活習慣が一番大事ですが、それをサポートするのに青汁と納豆は有用です。上手に青汁と納豆を摂取して健康と美容に役立ててください。