スーパーで食品のパッケージを見ると必ず賞味期限や消費期限が載っています。この期限が過ぎていれば無条件に破棄するという方は多いのではないでしょうか。しかし、果たしてこの時期を経過したからといって食品の安全性が直ちになくなるといえるのでしょうか?青汁は健康食品ですのでもちろんどのメーカーの商品でも賞味期限がついていますが、メーカーや商品によってその長さは違います。なぜなのでしょうか?この記事では青汁の賞味期限について説明していきます。
賞味期限と消費期限の違い
賞味期限と消費期限は何が違うかご存知ですか?毎日目にするものですが、知らない方も少なくないはずです。まずはこの2つの違いを説明します。
賞味期限
賞味期限は消費期限のものと比較すると長く保存が可能なものに設定されています。例えばスナック菓子やパン、缶詰などが該当します。賞味期限はあくまで「おいしく食べられる期間」を設定しているに過ぎません。期間を過ぎればおいしく食べられなくなることがあるだけです。食品としての安全性を設定しているわけではないため、少し賞味期限が経過しても食べられなくなることはありません。一般的に賞味期限は1.25~1.5倍くらい幅を持たせているので、期限が3ヶ月なら4ヶ月程度、1年なら1年と3ヶ月程度はまだ食べられます。ただし、「絶対安全」とはいえません。もちろん賞味できる期限を過ぎている以上、味や品質が低下しているので、食べておいしいかどうかは保証できません。
消費期限
一方の消費期限は品質がすぐ悪くなるものに設定されています。例えば、お弁当やケーキなど長くても数日で悪くなるものに設定されています。賞味期限は少し経過する程度なら安全性に大きな問題がありませんでした。しかし、消費期限は「品質に問題なく食べられる期間」ですので、経過したものは原則食べることはできません。もし、食べてトラブルが発生してもメーカー側には補償義務はありません。
青汁は未開封でも早めに消費してしまうのがベスト
青汁は長期間保存ができる製品ですので、賞味期限が設定されています。記載された賞味期限を過ぎても1,25~1.5倍くらいは様子を見ながら飲むことができます。その場合は見た目やにおいなどで確認しながら飲むようにしましょう。賞味期限は保存環境が良く、未開封の状態で保存した場合の期限ですので、保存状況によっては思っている以上に劣化が進んでいる場合がありますので注意が必要です。
また、未開封であっても品質は常に劣化していて、栄養価は失われていきます。例えば、空気や熱に弱いビタミンは劣化によって失われる栄養素といえます。製造過程で空気に触れるので、飲む時間が先に延びればそれだけ摂取できる栄養素が低下しています。
賞味期限が過ぎてもある程度は飲むことができます。しかし、青汁は健康食品ですので、大切なのは青汁を飲んで野菜不足が解消できるか、野菜の栄養を補給できるかどうかです。おいしく飲めるのも大切な要素ですが、青汁を飲む目的は健康や美容のためです。劣化して栄養価が下がっては飲む意味が低下します。
青汁は賞味期限を有する健康食品で、期限が過ぎても飲むことはできますが、野菜の栄養をそのまま補給するためにも手元に届いたらすぐに飲むことをおススメします。保管に関してもパッケージをよく読んで記載の通りに行うようにしましょう。
青汁タイプ別賞味期限の特徴
青汁といってもその種類はいくつもあり、その商品ごとに賞味期限は違います。ここでは賞味期限が1年以上あるタイプを「賞味期限が長いタイプ」、1年未満のタイプを「賞味期限が短いタイプ」と分けて、さらに形状のタイプ別にそれぞれの特徴を説明していきます。
賞味期限が長いタイプ
粉末タイプ (賞味期限 : 約1~2年)
粉末タイプは水などに溶かして飲むタイプで最もポピュラーな青汁です。製造過程で加熱処理されているものが多いので雑菌が少なく、安全性が高く保存もしやすいので賞味期限は未開封で約1~2年と青汁の中では長いタイプです。
製品には個包装のものと大袋に入ったものと2種類あります。個包装の青汁は1回で飲みきるものがほとんどなので、劣化が少なく安全性が高く保たれます。しかし、大袋の場合は開封したときに空気が入るので、湿気などで劣化が進みます。大袋を開けた場合は賞味期限に関係なくできるだけ早く飲み切ることをおススメします。
錠剤タイプ (賞味期限 : 約1~2年)
錠剤タイプはサプリメントのような感覚で気軽に飲めるタイプの青汁です。錠剤タイプも粉末タイプと同じく製造過程で加熱処理がされているものが多いので、安全性や保存性が高く、賞味期限は未開封なら約1~2年で粉末タイプと同じ長さがあります。
粉末タイプと同様に保存性が高いですが、開封すると劣化が進みます。錠剤タイプの多くは大袋に錠剤がそのまま入っているので、開封後は1日の目安を守ってできるだけすぐに飲み切りましょう。また、保存は乾燥剤が入っているなら捨てずにそのまま入れておくようにしてください。
賞味期限が短いタイプ
ジュースタイプ (賞味期限 : 約半年~1年)
ジュースタイプは缶や紙パック、ペットボトルに入っている液体の青汁です。スーパーなどのお店でも売られていて、見かけたことがある方もいらっしゃると思います。賞味期限は未開封なら約半年~1年です。
ジュースタイプは小さいものから大きいものまで商品はそろっていますが、なるべくその日のうちに飲み切ることをおススメします。大きいもので1リットルくらいの1回で飲み切れない量で売られているものは、開封後涼しい場所で保管してできるだけその日のうちに飲みましょう。ペットボトルに入っているものは口をつけて飲んでそのまま持ち歩く方もいらっしゃいますが、その場合は劣化が急速に進みます。雑菌の繁殖を少しでも抑えるために冷蔵庫で保存したり、コップがあるならそちらに移して飲んだりするなど劣化させないように気をつけてください。
冷凍タイプ (賞味期限 : 約3~6ヶ月)
野菜のエキスを搾ってすぐに瞬間冷凍させたタイプの青汁です。加熱処理することなく生野菜の栄養をそのまま冷凍保存しているので、ビタミンや酵素など熱や空気に弱い成分も丸ごと摂取できます。家庭用冷蔵庫での保存が前提ですので、賞味期限は約3~6ヶ月です。
冷凍タイプは保存料などの添加物が入っていないものが多く、味も野菜のクセや苦みがそのまま残っているのが特徴です。飲む場合は解凍に時間と手間がかかり、冷凍後は再度冷凍することができないのでその日のうちに飲み切ってください。
冷凍タイプの青汁は栄養価が他のタイプと比べて群を抜いて高いです。しかし、味に野菜のクセがそのまま残っていて飲みにくく、飲むのにかなりの手間がかかるので、青汁を飲みなれている方におススメです。
ゼリータイプ (賞味期限 : 約2~6ヶ月)
ゼリータイプの青汁はデザートのように食べられるタイプの青汁です。個包装になっていますが、ゼラチンや寒天などには雑菌が繁殖しやすいので、長期間保存はできません。賞味期限は約2~6ヶ月です。
ゼリータイプの青汁は賞味期限がかなり短いのでまとめ買いするのはおススメできません。短期間で食べ切れる量をその都度買って飲むようにしてください。また、雑菌がつくと繁殖が早く衛生上心配な面がありますので、賞味期限内でできるだけ食べ切るようにしてください。なお、ゼリータイプは冷凍すると品質が変わるため冷凍はせず、保存は冷蔵保存で行ってください。