青汁で「ブルーベビー症候群」を予防するために必要なこと

青汁は身体に良い健康食品として多くの方に愛されている飲み物です。健康や美容、アレルギー対策に毎日青汁を飲んでいる方もいらっしゃいます。しかし、実は青汁にはブルーベビー症候群という病気を発病するリスクがあります。血中に「メトヘモグロビン」という成分が増えることで酸欠状態になる病気です。青汁を安心して飲むために、青汁とブルーベビー症候群の関係について説明していきます。

青汁が引き起こすブルーベビー症候群とは

青汁の原料である緑色野菜を育てる際に使われる化学肥料がブルーベビー症候群を発症する原因の1つです。硝酸態窒素 が含まれた化学肥料を大量に使って育てられた野菜には、この窒素が野菜に残って青汁に混入してしまうことがあります。この硝酸態窒素が体内に入って腸内に届くと「亜硝酸」という物質に変わります。この亜硝酸が血中の酸素を運ぶ「ヘモグロビン」を酸化させて、酸素を運搬できない「メトヘモグロビン」を作り出してしまいます。メトヘモグロビンが大量に発生すると酸欠状態に陥り、皮膚が青紫に変色するチアノーゼという症状を引き起こします。これは主に身体の機能が未熟な乳児に発生することから「ブルーベビー症候群」と呼ばれています。

青汁でブルーベビー症候群を引き起こさないための注意点

ブルーベビー症候群は1940年代にアメリカで発生しました。離乳食で野菜を食べていた乳児が酸欠状態になって青紫の姿で倒れたことからこの名がつけられました。アメリカでは生後3~4ヶ月ごろから離乳食を与えますが、この頃の乳児は胃酸が十分に分泌されないために硝酸態窒素が無力化されずに亜硝酸となりメトヘモグロビンを発生させました。しかし、生後5~6ヶ月頃になると胃液の分泌量は増えてくるので、青汁に少々亜硝酸態窒素が含まれていてもメトヘモグロビンが生成されにくく、増加もしないためあまり心配はいりません。青汁を子供に与えるなら生後4ヶ月頃は避けて、5ヶ月か半年を過ぎてから飲ませるようにしましょう。

安心して青汁を飲むために

身体の機能が整ってくるとブルーベビー症候群の心配はなくなりますが、少しでも安全性の高い青汁が飲みたいという方は原材料が国産かどうかをしっかりと確認してから購入することをおススメします。ブルーベビー症候群の原因は化学肥料に含まれている硝酸態窒素です。硝酸態窒素が含まれていなければブルーベビー症候群にはなりませんので、国産の含まれていない青汁を探してください。製造に関してもしっかりと管理されている国内工場で作られているかも確認するとなお安心です。
日本では野菜の残留農薬は検査されているので安全性は高まっています。また、青汁に使われている国産の野菜は無農薬であることが多く、化学肥料が使われていても国の基準を満たした安全性の高い青汁ですので過敏に反応する必要はありません。しかし、どうしても残留農薬が気になるという方はメーカーに直接問い合わせてから購入するようにしてください。